言語明瞭意味不明
元来私の答弁、よくぐるぐる回りすると言われるんでございますが、このいろいろぐるぐる回りながら到達したところは、非常に端的に皆さん方が大型間接税という言葉からくる懸念というものは、結局ぐるぐる回りしてみますと、ああいうものではないかと
〜 言語明瞭意味不明 について、竹下登
言語明瞭意味不明(げんごめいりょういみふめい)とは、それを伝える言語、すなわち外面的な表現効果という部分におきましては、非常に明瞭でなんらかの意図を比較的容易に読み取ることができそうで、しかしその意味、すなわち内容的なところに考えを至らせた時において、その意を汲み取ることが難しいか、あるいはそもそもそのようなものが存在しないといったことが、往々にして起こるのではないかな、という問題であります。
概要編集
このような一種の表現技法ともいえるものは、もちろん情報の伝達の点においてはある程度の不自由を引き起こす可能性があるのではないか、というご意見も、私の方にも頂戴しており、またそれは事実であると思うのですが、これが多く用いられる、例えば国会などというような場では、こちらの言わんとすることを相手に明らかに飲み込ませないことでもって一定の成果を得ることができるのではないか、ということに関しましても、やはり断定はできないのですが、一定の関心を置くべき事案であると考えるのです。
使用例編集
このような事態が如何様な状況で、また如何様に使用されるのかというとが不明瞭であるということは、一つ認めざるを得ないことであると言うこともできるのではないかというように認識している次第であり、それに対する説明は、先延ばしのできない問題であるということも痛感しておりますから、そのような例というものを、ここに示すという意思を確固たるものとする訳でこざいますが、一方で、そのようなことを必要であるとしながらも、十分な準備期間無くしてそのような段階に踏み入ることが、果たして正しいのかというお考えを持たれる方がいたとしても、これはまったく不思議ではない話であります。しかしながら、やはり私の方としても、使用例を挙げるということにつきましては、責任ある行動を取るという態度を示すべきだという皆様の総意をもはや無視することはないのではないかと思うのです。
宿題を忘れた場合編集
教師「どうして宿題をやってこなかった?」
生徒「より良い宿題をご提供できるよう、尽力をいたしましたが、現状を確認し検討をいたしました結果、告知しておりました提出日では評価基準に満たないと判断するに至り、まずはその旨を深くお詫びいたしますが、しかしそれはなんら宿題に対する私の意思を反映したものではございませんし、また今後の私と先生の関係を規定するものでもごさいませんゆえ、先生方におかれましては、何卒ご理解を賜るとともに、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げるものでございます」
告白を断る場合編集
告白者「付き合ってください」
被告白者「その件につきましては引き続き慎重に検討を重ねていくべき課題であると考えております。しかしながら、それは問題の先送りを意味するものではなく、早計ゆえの誤りを避けながら最善策を模索するものでありますから、やはりこの場ではっきりと明言するということができないという一方で、早期解決を目指した段階的な努力を続けていくことを決意するものであります」
痴漢を疑われた場合編集
女史「この人痴漢です!」
私「様々な主張があり、それらは全て最大限の尊重がされるべきでございますが、しかし全てを無条件に受け入れるというわけには当然いかぬものであり、こちら側の選ぶ権利というものの保証についてもある程度の配慮を望み、またそれが必要であると確信もしておりますが、しかしながら一方で、その懸案自体が事実であるのか、ということにつきましても、議論を重ねていくべきであるということもまた一つの正論でありますので、双方の納得する妥協点を模索しながら、事実追及に真摯に取り組むことが必要とされるのではないかいう指摘を受け、解決に向け善処いたします」
改善策編集
それがあるか、ないか、ということを二つに一つに割り切るということは容易な問題ではないということを認識しつつ、鋭意努力して参る所存なのですが、先程も申し上げた通り、これを用いることで生じるメリットというものも、やはり存在するわけでございますから、それらを踏まえ、全くもってこれを捨て去るといった方向にではなく、ある程度保持した形をとった上で、それと同時に発生してくる問題というものに対応できるような策を講じるということが、必要になってくるのではないかなという思いを持ちつつも、しかしながら現実的な問題としてそのようなことを完璧に遂行できるか、ということは、また別の問題となってくるわけであります。いずれにしましても、まずは現状を厳粛に受け入れることが要請されており、その次の段階、すなわち所要の対応につきましては、引き続き議論を重ねた上で、改善を行って行くべきではないか、というのが大方の見方でありますから、そのような形をとりながら、しかしとらわれすぎずに、多くの方の同意が得られるような結論というものを求めていくべきであると確信しております。